2012年03月03日 21:13『月も見ない夜』

今朝、あたしはミイラになってた

薄い薄い布のようなものでくるまれて

優しく身動き出来ないようになってた

・・・・・気がした。

 

息苦しくて目が覚めた。

今日のにゃんこ には間にあってホッとした。

昨日は10時前には寝てしまった。

ココロが疲れきってたようだ。

 

Xが部屋にくるはずだったけど

なんだかんだであたしが

「しばらく連絡しないで」という

大人げないメールをしたからだ。

 

Xとは1年半も、ついたり離れたりしてる。

何故一緒にいるのかと考えるより

何故離れないのかと考えると

しっくりくる。

 

一昨年の夏の暑い暑い日。

とある小さな美術館で出会った。

あたしは初めて、初対面のオトコを

「このヒトを食べてしまいたい」と感じた。

 

3か月後、食べてしまったら美味しくて

それからは彼しか食べていない。

不器用に実った果実は甘いということを

あたしは知ってしまった。

 

Xは片翼歴29年で、あたしは片翼歴44年だ。

2人合わさるとやっと飛べそうな気がするので

離れずにいた。

 

初めての韓国人のオトコだったから

トテツモナクあたしの中にインプットされて

もうどうしようもないくらいに

愛してしまったような気がしないでもない。

 

15歳の年の差は他人からは羨ましいとかなんとか

だけど、あたしにとっては恐怖でしかない。

 

最初は、高級な羽毛布団とか浄水器とか

売りつけられるのか、なんて心配もしたけど

全くそんなんじゃなく普通に結ばれてしまった。

 

でも恋人じゃない。

 

あたしがすごく自分勝手で

何の利用価値もない女だ、ということを

良く知ってるはずなのに

あたしのもとに、たまに帰ってくる。

たまに・・・それがまた心地良かった。

 

いろんなコト忘れにくる。

あたしは、大きな子宮になったような

錯覚に陥る。

だけど、一緒に年を取ってはいけないのだ。



彼から放たれる言葉といったら・・・

それはもう一切無添加

おそらく生まれた時から備わっているリズムで

自然に彼のココロから零れおちてくる・・・。

 

それを味わいたい為に、あたしは

Xを待っていたんだろう。

そんなこと、彼は知らない。

 

そんなところが1番スキだよ、なんて言わない。

こっそり楽しみたいのだ。

 

だけど、疲れてしまった。

あたしのカラダに

彼の羽根が1本1本刺さっては抜かれ

刺さっては抜かれる

 

そんな快楽は、何かしらの代償が伴うのだな。



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