天国と地獄

ちっさいどんぐりの苗を買った。

通りかかった花屋さんで税込330円。

見た目は、細い枝に葉がついているだけ。

 

どんどん大きくして庭かなんかに植えたら

ちゃんとどんぐりができるらしいけど

ちっさいままでもいいから持っていたかった。

 

とても嬉しくて、ウキウキしていたのに

バスの中に忘れてきた。

 

バス会社に「どういう鉢ですか?」と聞かれ

地味な見た目で、なんの特徴もないから

「小さいやつなんです」と説明した。

 

「見つかったら電話する」というけど

台風に備えてなんだかんだあって

あんなちっさな鉢など探してくれるものか。

今の時点では、連絡はない。はぁ・・・。

 

バスの乗客が持っていってしまうかも。

「なにこの地味な苗!」

てなってくれたらいいけど

 

「あらやだこれ、どんぐりの苗じゃない?

いいわねえ、わくわくするわねえ、

もらっちゃいましょ」

 

てなったら、おしまいだ・・・。

なんて考えていたら、今、電話がきた!

 

「小さいやつ、ありました!」

 

そうそう小さいやつ!ぃやっほ----。

バス会社であたしが肩を落としていたからか

電話くれた人が優しいのなんの。

 

「お水あげておいた方がいいですかねえ?」

 

なんて言ってくれてさー。

その一言で、とても幸せな気分になった。

あの人、幸せな人なんだわ。

 

いやもう、ありがとうございます。

ナミダナミダだわ。

 

探してくれないだろうと思った

自分が恥ずかしい。

 

ああ、今日はいい日だったなー。

 

あ・・・よくないこともあった。

怖い保育士さんをみたんだった。

 

やっと歩き出した位の可愛い子を2人連れて

散歩していたところに

ポツポツと雨が降りだした。

 

保育士さんは、1人を抱っこし

1人と手を繋いで保育園へと帰る様子。

 

ニコニコしているあたしに気づき

笑いかけてくれる保育士さんなら

声をかけるようにしているけど

 

今日の保育士さんとは目も合わず、しかも

「ねえ!手を離さないで、て言ったよねえ!?」

と怖い顔で子どもに怒鳴っていた。

 

ヨチヨチ歩きのあんな小さい子に

そんな言い方したって伝わらないし

あんな怖い顔で大声出されたらさ・・・。

かわいそうだった・・・。はあ・・・。

 

ぜんぜん危険な場面ではなかったから

「おてて、つないでいこうねー」

くらいでもよさそうだったのに

何かにイライラしていたのかなあ・・・。

 

不適切な保育士さんも存在していて

たまにニュースにもなるけど

どんな職業だろうが、人間性なのだな。

 

あの子、だいじょうぶかなあ。

小さくたって何か感じるよね。

 

私が知り合った保育士さんはすごい。

子どもがその保育士さんを見つけると

名前を呼びながら抱きついてくるもんな。

子どもはちゃんと分かっているのだ。

 

今日、叱っていた保育士さんには

何かしら事情があるのだろう。

 

大変な仕事だと思うし

何か問題を抱えているのかもしれないけど

それを解決しないと、またやるし

自分のこと嫌にならないのかなあ。

 

預かった子どもには

愛情を注いでやって欲しい。

 

ふぅ・・・なんだかなあ・・・。

 

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